虫歯があっても歯科矯正はできますが、虫歯の進行具合によっては虫歯治療を優先するケースもあります。
そこで、本記事では「虫歯ができたら矯正はどうなるの?」という疑問を解決しながら、矯正中に虫歯になった場合の対処法を解説。
矯正中の虫歯を予防する方法もわかるので、ぜひ参考にしてください。
虫歯があっても矯正はできるのか?
結論からいうと、虫歯がある状態でも歯科矯正は行えます。小さな虫歯の場合は、治療せずに経過を見る場合もあるからです。
例えば、むし歯の進行度は「CO・C1・C2・C3・C4」で分類され、COという初期であれば歯みがきで進行を抑えられます。
また、矯正後は噛み合わせが変化しやすく、虫歯で治療した歯の詰め物を変える場合もあります。そのため、虫歯を治療せずに矯正を進める判断になります。
ただしC1以上で歯に影響を与える可能性がある虫歯だと、治療後に矯正を行うのが一般的です。
矯正中は虫歯になりやすい?
歯並びに凹凸や重なりがあると、虫歯になりやすいです。さらにワイヤー矯正や裏側矯正においては、矯正器具のまわりに汚れがたまりやすくさらに虫歯ができやすい状態になります。
そもそも虫歯は、口の中にいる細菌が出す「酸」によって歯が溶けて起こる現象です。歯垢の中で虫歯の原因になる菌(ミュータンス菌)が増殖して、糖質から酸を発生させます。この酸によって、歯の表面からカルシウムやリンが溶け出し、虫歯が進行します。
矯正中はよりも細菌が増えやすい環境になるので、歯みがきを丁寧にして細菌の増殖を抑えましょう。
【治療法別】歯科矯正中に虫歯になった場合の対処法
歯科矯正中にもし虫歯になった場合、どの矯正をしているかで対処法が変わります。
特徴 | 対処法 | |
表側矯正(ワイヤー矯正) | 矯正器具に食べ物がつまりやすい | 小さい虫歯はそのまま治療可能。虫歯が大きい場合はワイヤーを取り外して治療 |
裏側矯正(ワイヤー矯正) | 唾液の洗浄効果や殺菌作用で、表側矯正よりも虫歯のリスクが低い | 小さい虫歯はそのまま治療可能。虫歯が大きい場合はワイヤーを取り外して治療 |
マウスピース矯正 | マウスピースを取り外せるため歯みがきがしやすい | 随時、虫歯治療できる。噛み合わせが変わり、マウスピースが装着できない場合は、矯正装置や治療計画の再設計が必要 |
表側矯正は矯正が終わるまで、「ブラケット」という矯正装置が歯につきっぱなしです。歯の表面は唾液が回りにくいため、裏側矯正よりも虫歯になりやすいでしょう。
虫歯治療をする場合は、小さい虫歯なら矯正器具をつけたままできますが、進行してしまっている虫歯の場合は取り外して治療する可能性もあります。
何度も虫歯ができてしまう場合は、正しい歯みがきができるように、定期的に歯科医師からのアドバイスを受けるのも一つの方法です。
もし矯正中の虫歯が心配なら、装置を取り外して歯みがきができるマウスピース矯正を検討してみましょう。
歯科矯正中の虫歯を予防する方法3つ
歯科矯正中に虫歯ができないように、予防する方法を確認しましょう。
①正しい歯みがき方法を知る
②食生活に気をつける
③カウンセリングで無料相談する
①正しい歯みがき方法を知る
虫歯の原因になる細菌を増殖させないため、正しく歯みがきをすることが大切です。
ワイヤー矯正は普通の歯ブラシでは隙間を磨けないので、小さいサイズの「ワンタフトブラシ」などを併用するといいでしょう。
マウスピース矯正も食後にすぐ装置をつけるのではなく、先に歯みがきをすることで菌の繁殖を抑えられます。また、フッ素配合の洗口液を使ったり、デンタルフロスを使って細かい部分までケアしたりすると、より虫歯の発生を抑えられます。
②食生活に気をつける
矯正中は特に食生活に気をつけて、虫歯のリスクを減らしましょう。砂糖が多い食品を取りすぎると、虫歯菌が糖質をエネルギーにして、酸を量産しやすくなります。
特に以下のような、砂糖が多い食べ物には注意が必要です。
<虫歯になりやすい食品>
・キャラメル
・飴
・チョコレート
・ジュース など
一方で、よく噛んで食べるものや、口の中に長時間留まらないものは虫歯になりにくいです。例えば、するめ、小魚、りんごなどがおすすめです。間食を控えるなどして、矯正中は食べるものに気をつけましょう。
③カウンセリングで無料相談する
矯正中の虫歯が心配なら、カウンセリングで無料相談してみるのも一つです。歯並びに関する悩みや、どんな矯正が向いているかなど、カウンセリングでは矯正中に気になることも質問できます。
ほかにも、むし歯のチェックのために受ける定期検診はあるのか、処置中に虫歯の確認はしてくれるかなど、事前にきいておくと良いでしょう。
当院でも歯科矯正についてのカウンセリングは、無料でお受けいただけます。
矯正を始める前には虫歯の治療が必要。虫歯予防の習慣をつくろう
進行した虫歯がある場合、矯正を始める前に治療が必要です。小さい虫歯なら治療せずに矯正治療ができる場合もありますが、できる限り虫歯にならないように予防しましょう。またマウスピース矯正なら、歯みがきをしやすいため虫歯のリスクも抑えられます。
当院はマウスピース矯正「Oh my teeth」を導入しているクリニックなので、矯正に関する悩みがある方はお気軽にご相談ください。