並んでいる選択肢を上から見ていっても、どれが自分に合うのかが決まらない。方式の違いも費用の目安も読んだのに、かえって動けなくなる。そういう止まり方をしている方は少なくないと思います。
上から見ても決まらないのは、その並びが自分の条件で付けられたものではないからです。
決まらない原因は、材料が足りないことではありません。決める順番が定まっていないことです。方式・費用・期間・どこで受けるかを同時に考えていると、1つ決めても別の条件で覆ります。順番が決まっていれば、いま決めるべきことは常に1つに絞られます。
どの順で決めるとやり直しが起きにくいのか、そして各段階で自分だけで決まることと、診てもらわないと決まらないことを分けて整理します。
決まらないのは、同時に考えているから
決められない状態には、はっきりした構造があります。
4つが互いに影響し合っている
方式を決めようとすると費用が気になり、費用を見ると期間が気になり、期間を考えると通えるかどうかが気になる。そしてまた方式に戻ってくる。
この4つは独立していません。どれか1つを動かすと他が動くため、同時に扱っているかぎり収束しません。情報を増やしても、増えるのは動く変数のほうです。
順番があると、決めたことが覆らない
順番を決めるというのは、先に決めたことが後の選択肢を絞るように並べるということです。先に決めたものが後から覆らない並びにできれば、一度決めた判断をやり直さずに済みます。
決まらないのは判断力の問題ではなく、並べ方が決まっていなかっただけです。
なぜこの順番なのか
どう並べるかは、好みで決める話でもありません。
公益社団法人 神奈川県歯科医師会が、2つの方式を比較した解説の中で、希望する人へ向けた注意を述べています。その書き出しの3つが参考になります。
1つめは、効果や経過に個人差が出る要因として、歯質や着色の程度、口腔内の環境、生活習慣、使用状況などを挙げていること。2つめは、むし歯や歯周病等の治療を優先すべき場合があると述べていること。そして3つめで、診察と十分な説明を受けたうえで、自分の生活のしかたや管理の状況に合う方法を選ぶことを重要としています。
注目したいのは、方式を選ぶ話がこの3つめまで出てこないことです。手前に置かれているのは、自分の口の中の状態と、効果を左右する条件のほうでした。
条件が先で、方式が後
効果や経過が歯質や口腔内環境によって変わるということは、自分の条件が分からないうちに方式を決めても、その判断は長持ちしないということでもあります。
ここから、決める順序は次のようになります。目的を決める。先に済ませることがあるかを確かめる。続けられるかを見積もる。そのうえで方式を決め、最後に費用を確かめる。
これが唯一の正解というわけではありませんが、後戻りの少ない並びではあります。
一段目|何のためにやるのかを決める
最初に決めるのは、他人の基準では決まらない部分です。
期限があるかどうか
いつまでに、という日付があるかどうか。これが後のすべてに効きます。期限の有無によって、次の段で何を優先して見るかが変わるためです。
日付が決まっているなら、その日を先に書き出しておいてください。ここが曖昧なままだと、後の段階で判断が揺れます。
どのくらいの白さを目指すか
もうひとつは、どこまで白くしたいかです。ここには上限があります。歯の色そのものを扱った別の解説には、もとの色が黄色みやグレーを帯びている場合、明るくはなっても純白までは難しいと書かれています。
目標を「行けるところまで」に置くと、終わりが決まりません。決め方としては、白さそのものから考えるより、どの場面で見られる白さなのかから逆に引くほうが定まります。写真に写ったときなのか、対面で話すときなのか、自分が鏡で納得できればいいのか。場面が決まると、必要な水準もおのずと決まってきます。
ここは自分で決まる
一段目は、診てもらう前に自分で決められる部分です。というより、自分で決めるしかない部分です。目的が決まっていないと、どの方式が合うかを人に聞いても答えが返ってきません。
二段目|先に済ませることがあるかを確かめる
目的が決まったら、次は口の中の状態です。
治療が先になる場合がある
先に触れた、2つの方式を比較した解説です。そこでは、むし歯や歯周病等の治療を優先すべき場合があるとしています。この場合、ホワイトニングは治療のあとに回ります。
止まったときに気になるのは、それまでに決めたことが無駄になるかどうかだと思います。持ち越せるものと引き直すものは分かれます。一段目で決めた目指す白さと、三段目で見積もった確保できる時間は、治療のあいだも変わりません。引き直すのは期限だけです。治療にどのくらいかかるかを聞いたうえで、日付を置き直せば済みます。
時期や体質による条件もあります。当てはまるかどうかで進み方が変わるので、ホワイトニングは「しない方がいい」? 言われている理由を3つに分けて考えるに整理してあります。
ここは診てもらわないと決まらない
一段目と違い、二段目は自分では判断できません。痛みのないむし歯は自覚しにくいものですし、歯の色の現在地も鏡では測れないためです。
つまり一段目を決めてから相談に行くと、二段目がその場で片づくという順序になります。逆に何も決めずに行くと、目的を聞かれる段階から始まります。
三段目|続けられるかを見積もる
二段目が片づいたら、生活のほうを見ます。
自宅で進める場合、続けられるかが結果を左右する
自宅で行う方法の注意点は、薬剤ではなく使い方のほうに置かれています。2つの方式を比較した解説は、治療効果を大きく左右するのは使用時間や継続の状況だとしたうえで、正しい使い方を守って続けることを重要としています。
つまり自宅で進める方法を選ぶなら、続けられるかどうかが方式の適性そのものになります。毎日決まった時間を確保できるかを、実際の生活に照らして見積もる段階です。
通院の予定を組めるか
歯科医院で受ける方法なら、空けられる予定の数がそのまま条件になります。同じ解説は方式ごとに注意点を分けて挙げており、歯科医院で受ける方法の側には、複数回の施術を要する場合があることが入っています。1回で終わる前提では予定を組めません。
ここは自分で決まるが、希望ではなく実態で見る
三段目も自分で決められますが、「やろうと思えばできる」ではなく、直近1ヶ月の生活の実態で見たほうが外れません。ここを希望で埋めると、四段目で選んだ方式が合わなくなります。
一段目と三段目を手元に持って相談すると、話は二段目から始められます。オンラインでのカウンセリングは無料です。
四段目|方式が決まる
ここまで来ると、方式はほとんど自動的に絞られます。
同じ解説は、方式ごとの特徴も挙げています。歯科医院で受ける方法については短期間で効果を実感しやすいことと重要な行事が控えている場合にも適していること、自宅で行う方法については時間の制約が比較的少ないことです。
これを一〜三段目に重ねます。期限があって通院の予定を組めるなら、歯科医院で受ける方法が候補になります。期限がなく、毎日の時間を確保できるなら、自宅で進める方法が残ります。
条件がぶつかることもあります。期限があるのに通院の予定が組めない、といった場合です。このとき全部を白紙に戻す必要はありません。動かしにくいのは期限そのもので、調整できるのは目指す白さと保つ期間のほうです。二段目で確認した口の中の状態はそのまま使えるので、詰め直すのは一段目の目標の水準だけで足ります。
方式は、選ぶものというより、決まるものです。一段目から三段目までが埋まっていれば、残る選択肢は多くありません。
通院の予定を組めるほうに寄るならオフィスホワイトニングは1回で終わる?回数・持ち・しみやすさの関係、毎日の時間を確保するほうに寄るならホームホワイトニングは何ヶ月かかる?白くなるまでと戻るまでの進み方。四段目まで来てから読むと、自分の条件に照らして読めます。
なお四段目は、新しく何かを決める段ではありません。前の3つが決まっていれば、残るものが決まる段です。
五段目|費用は最後に確かめる
費用を最後に置くのには理由があります。
方式が決まる前に金額を見ても、何と何を比べているのかが定まりません。方式が決まってから見れば、同じ数字が判断の材料になります。何が金額を動かすのかはホワイトニングの値段はなぜ幅がある?総額を決める4つのことで扱っています。
五段目も自分だけでは終わりません。金額そのものは相談の場で確定します。
五段目で当院の数字を出すと、こうなります。提供しているのは、歯科医師が処方したマウスピースと薬剤を使い、自宅で進める方法です。料金は月単位で、初月がマウスピース作成込みの22,000円(税込)、2ヶ月目からは11,000円(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月も11,000円(税込)です。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。標準的な費用は、マウスピースをお持ちでない方が初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)・2ヶ月目以降11,000円/月(税込)、マウスピースをお持ちの方が初月から11,000円/月(税込)です。期間・回数は歯の状態により異なり、オンライン診療にもとづいて決定されます。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や必要な期間には個人差があります。
一段目から三段目までを持って相談すると、示された金額がそのまま判断の材料になります。
順番を飛ばすとどうなるか
なぜこの順なのかは、飛ばしたときに何が起きるかを見ると分かります。
費用から入ると、金額の単位が方式によって違うため、比べているものが定まりません。安いほうを選んでも、それが自分の条件に合っているかは別の話になります。
方式から入ると、二段目の条件で覆ることがあります。先に治療が必要だった場合、選んだ方式ごと保留になります。
目的を決めずに入ると、そもそも何を基準に判断すればいいかが最後まで決まりません。調べても決まらないという状態は、たいていここから始まっています。
よくある質問
Q. 全部決めてから相談したほうがいいですか。
A. 一段目(目的)と三段目(続けられるか)は自分で決められますが、二段目は診てもらわないと分かりません。一段目と三段目を持って行き、二段目をその場で確かめる、という分担が現実的です。
Q. 途中で目的が変わったら、やり直しになりますか。
A. 一段目が変わると後の段も変わりますが、二段目で確認した口の中の状態はそのまま使えます。全部が白紙になるわけではありません。
Q. 相談に何を持っていけばいいですか。
A. 日付が決まっているならその日付、どのくらいの白さを目指したいか、そして毎日どのくらい時間を取れそうか。この3つがあると、二段目の確認から先に進めます。
Q. 決まらないまま相談してもいいですか。
A. 構いません。ただ一段目だけでも先に決めておくと、返ってくる答えが具体的になります。目的が決まっていないと、どの方式が合うかという問いに答えようがないためです。
まとめ
決まらないときに足りていないのは、たいてい情報ではなく順番です。方式・費用・期間・どこで受けるかは互いに影響し合うので、同時に考えているかぎり収束しません。先に決めたことが後の選択肢を絞る並びにすれば、判断は一度で済みます。出典が方式の選択を末尾に置いているのも、手前に口の中の状態と生活のしかたが要るからです。
いま決めるべきことは1つです。いつまでに、どの場面で見られる白さを目指すのか。ここだけ決めて相談に行けば、その場で二段目が片づき、残りは順に埋まっていきます。
出典
大阪心斎橋矯正歯科のホワイトニング
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※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月から11,000円/月(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります

