予定が決まっていて、それまでに歯の色をどうにかしたい。そんなとき、自宅で進める方法より歯科医院で受けるほうが早いはずだ、と考える方は多いと思います。
その見当は間違っていません。公益社団法人 神奈川県歯科医師会の解説でも、歯科医院で行うオフィスホワイトニングは短期間で効果を実感しやすい、とされています。ただし1回で終わるとはかぎりません。 そして白さが戻るのも自宅で行う方法より早く、しみる症状も出やすい傾向があります。
この3つは、それぞれ別の短所というわけではありません。同じ解説の中で、自宅で行う方法と比べる形で並んでいるものです。回数・持ち・しみやすさがどうつながっているのか、そして自宅で行う方法とどう選び分けるのかを順に整理します。
オフィスホワイトニングは歯科医院で受けるホワイトニング
神奈川県歯科医師会の解説では、オフィスホワイトニングは「歯科医師または歯科衛生士が、専用の薬剤と機器を使用して治療していく方法」と説明されています。
特徴として挙げられているのは3つ
同じ解説がこの方法の特徴として挙げているのは3点です。短期間で効果を実感しやすいこと、医療従事者の管理の下で実施されるので安全性に配慮した施術が行われること、そして重要な行事がすぐに控えているような場合にも適していることです。
薬剤を扱うのも機器を使うのも医療者側である、という点が、安全性についての支えになっています。自宅で行う方法が「処方された薬剤を自分で使う」形であるのに対し、オフィスホワイトニングは施術そのものを医院で受けます。
それでも1回で終わるとはかぎらない
期限がある場合に候補として挙がるのは、この速さがあるためです。速さそのものは事実です。
一方で読み違えられやすいのが、短期間で効果を実感しやすいことと、1回で終わることは同じではないという点です。1回の施術でも変化そのものは出ますが、それが目標に届くかどうかは別の話になります。
使われる薬剤の性質や、自宅で使うものとの違いについては、自宅でのホワイトニングは2種類ある|市販品と歯科の薬剤は何が違うのかで整理しています。
1回で終わるとはかぎらない
同じ解説では、オフィスホワイトニングの注意点として「複数回の施術を要する場合がある」ことが挙げられています。速いこと自体は事実ですが、1回で完結する方法として説明されているわけではありません。
1回でどこまで届くかは、元の色と目指す白さで決まる
同じ施術を受けても、届く位置は人によって変わります。もともとの歯の色が濃ければ、目指す白さまでの距離はそのぶん長くなります。逆に、それほど濃くない場合や、目標の設定が控えめな場合は、少ない回数で足りることもあります。
回数を決めているのは施術の側ではなく、スタート地点とゴールの距離です。
目指せる白さそのものにも幅がある
もうひとつ知っておきたいのは、白さの上限も人によって違うという点です。神奈川県歯科医師会の別の解説では、通常のホワイトニングでは歯の明度は明るくなるものの、色相にはあまり変化がないことが多いと説明されています。もともと黄色っぽい歯やグレーがかった色の歯の場合、明るくはなっても純白にするのは難しい、とされています。
明度は上げられるが、色みそのものは大きく変わらない。ここを踏まえておくと、回数を重ねれば理想の白さに届くという考え方にはならずに済みます。
回数の目安が情報源によって違うのはこのため
回数について書かれているものを見ていくと、示されている数字はそろっていません。これは情報が食い違っているというより、想定している元の色と目標が違うためです。
自分が何回になるのかは、いまの歯の色を確認してもらったうえで、どこまでを目標にするかを決めて初めて見当がつきます。回数の数字だけを先に探しても、自分に当てはまるものは見つかりません。
白さが戻るのは自宅で行う方法より早い
神奈川県歯科医師会の解説では、オフィスホワイトニングは「治療後、時間が経つと色調が後戻りするのがホームホワイトニングより早い」とされています。速く白くなるかわりに、戻り始めるのも早いという関係です。
「目標に届くまで」と「届いたあと」は別の話
ここで整理しておきたいのは、複数回という言葉が2つの意味で使われることです。ひとつは目標の白さに届くまでに必要な回数。もうひとつは、届いたあと戻ってきた色をまた戻すための受け直しです。
単発の予定に合わせたいのであれば、必要なのは前者だけです。長く保ちたい場合に後者が加わります。通院の総量を見積もるときは、自分がどちらを想定しているのかを先に決めておくと数えやすくなります。
予定がある場合は、始める時期を逆算する
後戻りが早いということは、終わるのが早すぎると当日には戻り始めていることを意味します。予定日から離れた時期に完了させるほど、この影響は大きくなります。
かといって直前に詰め込めばよいわけでもありません。同じ解説はオフィスホワイトニングについて、一時的に歯がしみる症状が生じる場合があるとしたうえで、知覚過敏症状が生じやすい傾向にも触れています。予定日のすぐ手前に施術を入れると、症状が当日に重なることがあります。
つまり逆算とは、戻り始めるのが早いことと、施術後に症状が出やすいこと、この2つの間に日程を置く作業です。何回必要かは診察を受けて初めて決まるので、予定の日付を先に伝えて、そこから組んでもらうのが確実です。
しみる症状は自宅で行う方法より出やすい傾向
神奈川県歯科医師会の解説では、オフィスホワイトニングの注意点として「ホームホワイトニングと比較すると、知覚過敏症状が生じやすい傾向がある」ことが挙げられています。
症状は一時的なものとされている
同じ解説は、注意点の1つ目として「一時的に歯がしみる症状が生じる場合がある」ことを挙げています。出やすいというのはあくまで傾向で、程度には個人差があります。もともと知覚過敏がある場合は出やすくなります。
ただし、どのくらいの期間続くのかについては、この解説には書かれていません。歯の状態によって変わる部分なので、気になるのであれば施術を決める前に確認しておくのが確実です。
施術前に伝えておくと、進め方を調整できる
しみることが心配な場合、当日になってから言うより、施術を決める前に伝えておくほうが選択肢が広がります。伝えておきたいのは主に2つです。ひとつは、もともと冷たいものがしみることがあるかどうか。もうひとつは、施術のあとにどんな予定が入っているかです。
人と長く話す仕事や、予定日が決まっている場合は、その旨も含めて伝えてください。歯の状態と日程の両方を踏まえて、進め方を調整できることがあります。
回数・持ち・しみやすさは、同じ軸の上にある
ここまで挙げた3つは、別々の短所を並べたものではありません。神奈川県歯科医師会の解説を読むと、後戻りの早さも知覚過敏の生じやすさも、どちらも自宅で行う方法との対比として書かれています。複数回を要する場合があることも、注意点として並んでいます。
そして特徴として挙げられている「短期間で効果を実感しやすい」を並べて読むと、この方式は時間のかけ方をどちらに寄せるかという一つの軸の上に置かれていることが見えてきます。短いほうに寄せれば実感までは速い。その選択に併せて挙げられているのが、後戻りの早さと知覚過敏の生じやすさです。
だから「速いほうを選ぶ」という判断は、この軸のどちら側に立つかを決めることを意味します。逆に言えば、速さが必要な場面ではこの方式が合理的な選択肢になります。予定が決まっている、短期間で変化がほしい。解説が「重要な行事がすぐに控えているような場合にも適している」としているのは、まさにこの状況です。
判断が分かれるのは、期限がとくにない場合です。急ぐ理由がないのに短いほうへ寄せると、反対側だけが残ることになります。
当院で行っているのは、自宅で進めるホームホワイトニングです。どちらの方式が向いているかを含めて、歯の状態を見たうえでご相談いただけます。オンラインでのカウンセリングは無料です。
自宅で行う方法との選び分け
費用の話から入ると決め手が見つかりにくくなります。先に押さえたいのは、方式そのものの違いです。
判断軸は「速さを取るか、持ちを取るか」
歯科医院で受ける方法は速く、戻り始めるのも早い。ホームホワイトニングは時間がかかり、そのぶん戻りはゆるやかです。この対称性が、選び分けの軸になります。
費用は医院ごとに設定が異なるため、金額だけで並べても方式の違いは見えてきません。まず自分にとってどちらが必要なのかを決めるほうが、判断は進みます。
色の変わり方にも違いがある
同じ解説は、自宅で行う方法の利点として3点を挙げています。自宅で治療でき時間の制約が比較的少ないこと、白さが比較的長期間にわたり維持されやすいこと、そして自然な色調変化が得られやすいことです。
速さと持ちに加えて、変化の出方にも差があるということになります。短い期間で色を変える方式は変化が分かりやすい反面、周りとの差が出ることもあります。時間をかけて進める方式は、変化がゆるやかなぶん、なじみやすい方向に働きます。
ホームホワイトニングがどう進むのか、どのくらいの期間がかかるのかは、ホームホワイトニングは何ヶ月かかる?白くなるまでと戻るまでの進み方で整理しています。
決め方そのものについて
この解説には、選び方についての案内もあります。事前に歯科医師による診察と十分な説明を受けたうえで、自身の生活スタイルや管理状況に適した方法を選ぶことが重要だ、という内容です。市販製品を自己判断で使うことへの注意も添えられています。
どちらが優れているかを一般論で決めるのではなく、自分の生活に合うのはどちらかという視点で選ぶよう案内されている、ということになります。通院の時間を取れるのか、自宅で毎日続けられるのか。判断材料はそこにもあります。
両方を組み合わせる進め方もある
歯科医院での施術と自宅でのケアを組み合わせる方法は、デュアルホワイトニングと呼ばれます。適しているかどうかは歯の状態によって変わるため、施術を行う歯科医院で相談したうえで決めることになります。
受ける前に確認しておきたいこと
詰め物・被せ物があると、差が急に出ることがある
神奈川県歯科医師会の解説では、むし歯の治療などで詰め物や被せ物があると、その部分に色の変化はおきず、色の違いが出てしまうと説明されています。
オフィスホワイトニングで気にしておきたいのは、この差が短い期間で現れるという点です。周りの歯だけが一度に明るくなるため、人工物との差に気づくのも急になります。どこまで色を合わせるのか、人工物を作り直すのかどうかを、受ける前に決めておくと想定外を避けられます。
いまの歯の色を確認しておく
歯の色調は、シェードガイドと呼ばれる色見本を使って判断します。受ける前の色を控えておくと、変化を後から確かめられます。目標をどこに置くかを決めるうえでも、出発点が分かっている状態のほうが話が進みます。
受けられない場合がある
歯や体の状態によっては、ホワイトニングを受けられないことがあります。未治療のむし歯や歯周病がある場合は先に治療が必要になりますし、体質や時期によって見送ることもあります。いずれも事前の診査と問診で確認する項目です。
なお当院で行っているのは、自宅で進めるホームホワイトニングです。その費用は次のとおりです。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。標準的な費用は、マウスピースをお持ちでない方が初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)・2ヶ月目以降11,000円/月(税込)、マウスピースをお持ちの方が初月から11,000円/月(税込)です。期間・回数は歯の状態により異なり、オンライン診療にもとづいて決定されます。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や必要な期間には個人差があります。
いまの歯の色からどこまで目指せるのかは、見てもらうと見当がつきます。
オフィスホワイトニングに関するよくある質問
Q. 施術のあと、食事に制限はありますか。
A. 施術の直後は、色の濃いものを口にしないよう案内を受けるのが通例です。もともと戻り始めるのが早い方式なので、ここで着色が重なると変化の見えている期間はさらに短くなります。何をどのくらい空けるかは施術内容によって変わるため、その場で確認してください。
Q. 何回受ければ終わりですか。
A. 「終わり」は回数ではなく、目標としていた白さに届いた時点で決まります。目標をどこに置くかによって必要な回数は変わるため、始める前に、どのあたりを目指すのかを歯科医師とすり合わせておくと判断しやすくなります。
Q. 矯正治療中でも受けられますか。
A. 装置の種類や歯の動いている段階によって、適した時期が変わります。マウスピース矯正中にホワイトニングはできる?始める時期の見極め方をご覧ください。
Q. 自宅で行う方法と両方やってもかまいませんか。
A. 組み合わせる進め方はあります。ただし薬剤を重ねて使うことになるため、間隔や使用量は歯科医師の指示に従ってください。自己判断で並行して進めるのは避けたほうが安全です。
まとめ
オフィスホワイトニングについて、整理すると次のようになります。
- 1回で終わるとはかぎらない — 神奈川県歯科医師会の解説では、複数回の施術を要する場合があるとされている
- 回数を決めているのは、元の歯の色と目指す白さの距離 — 情報源によって回数の目安が違うのはこのため
- 目指せる白さにも幅がある — 明度は明るくなるが色相は大きく変わらないため、純白にするのは難しい場合がある
- 戻り始めるのが自宅で行う方法より早い — 予定がある場合は、完了が早すぎても直前すぎても不都合が出る
- しみる症状は自宅で行う方法より出やすい傾向 — 施術を決める前に、しみやすさと予定の両方を伝えておく
- これらは時間のかけ方という一つの軸の上にある — 短いほうに寄せるとはどういうことかを選ぶことになる
急ぐ理由があるなら、速さは実際の価値になります。同じ解説も、重要な行事が控えている場合には適しているとしています。まず決めたいのは回数や金額ではなく、自分にとって速さと持ちのどちらが必要なのか、という点です。
出典
大阪心斎橋矯正歯科のホワイトニング
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※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月から11,000円/月(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります

