鏡に映った歯の色が気になりはじめると、手段の名前はいくつも目に入ってきます。歯磨き粉、歯科医院でのクリーニング、ホワイトニング、白い材料で作り直す治療。ただ、名前が横に並んでいるだけでは、自分がどれを見ればいいのかが決まりません。
日本歯科医師会の解説にある表のすぐ下に、並びについての一文が付いています。歯に対する侵襲は通常上位ほど少なく、9までは下位ほど大きい。
以下では、この表を上から見ていきます。
歯磨きから人工の歯まで、同じ表の中にある
日本歯科医師会の「テーマパーク8020」というサイトに、ホワイトニングの解説があります。執筆しているのは昭和大学名誉教授の久光久氏です。表の名前は「歯のホワイトニングの種類」です。
洗面台にあるものと、削る治療が、同じ範囲に入っている
解説は、言葉の範囲を先に区切ります。
広い意味での「ホワイトニング」は、茶渋やタールなどの歯の表面に沈着した色素を除去したり、いろいろな原因で変色した歯を白くすることと定義することが出来ますが、その中には、歯を白くする効果を謳った市販の歯磨剤やデンタルリンス(あるいはマウスウォッシュ)を家庭で用いるものから、歯科医院で歯を削って人工の歯に置き換える治療まで、多くの処置が含まれます。
一文の後半が示すのは、この定義に収まる処置の幅です。家庭で使う歯磨剤やデンタルリンスから、歯科医院での置き換えの治療まで。手元のチューブと、歯を削る処置が、同じ言葉の中に同居しています。
黄ばみを取る方法を調べていて手段の数に圧倒されるとしたら、それは調べ方の問題ではありません。この語が、もともとそれだけの幅を持っています。
表には10の項目が、番号を振って並んでいる
解説の表1は、番号付きの10項目です。上の4つと最後の1つを引き、あいだはまとめて示します。
- 1番目|ブラッシング(歯磨き)・マウスウォッシュ(白くする効果のあるもの)
- 2番目|専門家による歯のクリーニング
- 3番目|歯のマニキュア
- 4番目|ブリーチング(漂白)
- 5〜9番目|歯の表面に材料を張り付ける方法と、クラウン
- 10番目|その他 むし歯や金属の詰め物を除去して白い材料で治す
歯磨きから始まって、白い材料で治すところまで。ひと続きの表に、これだけが入っています。なお、表の下の一文が「9までは」と範囲を示しているのは、下へ行くほど大きくなる、というほうです。
侵襲は通常上位ほど少ない、と表の下に書いてある
並んでいる、というだけなら順不同かもしれません。ところが、この並びが何に沿っているのかは解説の中にあります。しかも表の下と、表を紹介する本文の2箇所です。
表1で、歯に対する侵襲は一般的に上位ほど少なく9までの下位ほど大きくなりますので、満足できる効果が得られるのであれば、より侵襲の少ない処置を選びたいものです。
一般的に、上に来るものほど歯に対する侵襲が少なく、9番目までは下に行くほど大きい。表を下りていく動きは、この書かれ方に沿っています。
2000年の提言が、その手前にある
なぜ侵襲を基準に取るのか。理由にあたる部分は、表を紹介する直前に出てきます。
歯は削れば削るほど寿命を短縮することにつながりやすい事から、西暦2000年に世界歯科連盟が「最小限の侵襲による歯科治療」を提言しています。
削ることと歯の寿命を結んだうえで、国際的な提言を引く。そのあとに表が来る。この順序で組み立てられています。
表の下の一文が扱う範囲は、侵襲の大小まで
ここで気をつけたいことがあります。どれがよく白くなるか、どれがどのくらい持つかといった目盛りは、この一文には入っていません。表に添えられているのは、この1つだけです。
引いた一文の後半に、条件が続く
先ほどの一文には続きがありました。効果に満足できるなら、という条件です。上から見ていって、望んだところに届いたら、そこより下へは行かない。表を横に見比べるのとは、手の付けかたが変わります。
その処置で満足できる効果が得られるかどうかは、解説が4番目のところで別に書いています。
上から4つ目が、狭い意味のホワイトニング
上から見ていく、という向きが決まりました。では、日常でホワイトニングと言うときに指しているものは、この表のどこにあるのか。
狭い意味は、漂白剤で化学的に白くすることを指す
解説は、広い意味を示したあとで、もう一段せまい定義を出します。
狭い意味での「ホワイトニング」は、歯を削らずに漂白剤(主に過酸化水素)で化学的に白くするブリーチあるいはブリーチング(漂白)のことを指します。
歯を削らないこと。そして薬剤で白くすること。この2つが条件になっています。表の4番目「ブリーチング(漂白)」が、これにあたります。
上に3つ、下に6つある
4番目という位置から分かることがあります。上には、ブラッシングとマウスウォッシュ、専門家による歯のクリーニング、歯のマニキュアの3つ。下は、張り付ける側の処置とクラウンが続き、最後に10番目の「その他」が来ます。
広い意味の定義の後半に、人工の歯に置き換える治療までが入っていました。削る量については、前歯を削る費用はいくら?方法別の削る量と、削る前に確認したいことが並べています。
4番目については、歯を削らないと明記されていました。上から下りてきて薬剤の段に入る、という位置づけになります。
4番目には「万能的な処置法ではありません」と書いてある
ただし、4番目に着いたら終わり、という書きぶりにはなっていません。狭い意味の定義に続けて、こうあります。
漂白法には適応症と非適応症があって万能的な処置法ではありません。変色した歯を白くするための1手段ですので、症例によっては他の方法に委ねなくてはならない事もあります。
当てはまる場合とそうでない場合がある。数ある手段のうちの1つである。上から下りてきて4番目に届いても、そこで話が閉じるとはかぎらない、ということです。
自分の場合に4番目が当てはまるのかどうかは、歯の状態を見てもらってからになります。
上で足りる場合と、下へ移る場合
では、4番目で閉じないのはどういうときか。解説は、上で止まる例と、下へ移る例の両方を出しています。
歯面研磨だけで足りる例
まず、上で止まる側です。引用の中の写真番号は、出典のページに載っている写真を指しています。
歯の変色には様々な原因がありますが、茶渋やタバコのタールなど外来色素が表面に沈着した場合には、多くの場合、プロによる歯面研磨(写真1)だけで歯本来の色を取り戻すことが出来ます(写真2、3)。
ここで書かれているのは、プロによる歯面研磨です。表の2番目には「専門家による歯のクリーニング」が挙がっています。外から付いた色素であれば、歯本来の色を取り戻せることが多い、という書きぶりです。「多くの場合」という限定が付いています。
その戻る先がどこなのかは、自宅でのホワイトニングは2種類ある|市販品と歯科の薬剤は何が違うのかが分けています。
漂白では扱えないものが挙がっている
反対に、4番目では届かないものもあります。
金属製の詰め物や被せ物は漂白で白くすることは出来ませんので歯と同じ色の材料に置き換えます(写真9~11)。
ご自分の歯でも金属イオンで変色した場合には漂白は不可能です。
前者は人工の材料の話で、置き換えるという対応が示されています。後者は自分の歯についての記述です。金属イオンによる変色には、漂白は届かないと書かれています。
色の出どころは、鏡では分けにくい
上で足りるのか、下へ移ることになるのか。分かれ目は、その色の出どころです。ただ、それを鏡の前で判定するのは難しい部分です。歯の色をどう記録して相談に持っていくかは、歯医者のホワイトニングは何をする? 薬剤を選ぶ前に置かれているものに出ています。
もうひとつ、始める前に確かめておく側のこともあります。体質や口の中の状態によって、薬剤を使う方法を選べない場合があります。この点はホワイトニングは「しない方がいい」? 言われている理由を3つに分けて考えるが取り上げています。
当院が使うのも薬剤
当院でも、マウスピースに入れた薬剤で色に働きかけます。費用は月ごとで、月々11,000円(税込)。はじめてマウスピースを作る場合だけ、初月が22,000円(税込)になります。初月の金額が違うのは、マウスピース作成を含むかどうかの違いです。
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。標準的な費用は、マウスピースをお持ちでない方が初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)・2ヶ月目以降11,000円/月(税込)、マウスピースをお持ちの方が初月から11,000円/月(税込)です。期間・回数は歯の状態により異なり、オンライン診療にもとづいて決定されます。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や必要な期間には個人差があります。
キットの中身は、歯型に合わせたマウスピース、ジェル、そしてしみたときのための知覚過敏抑制剤です。ジェルの薬剤は、国内で承認されたものに限っています。
進みかたと、どのくらいの期間を見ておくかはホームホワイトニングは何ヶ月かかる?白くなるまでと戻るまでの進み方にあります。
歯の黄ばみに関するよくある質問
Q. 市販の歯磨き粉を使っていますが、これは表のどこにあたりますか。
A. 表の1番目に、ブラッシング(歯磨き)と、白くする効果のあるマウスウォッシュが挙がっています。広い意味の定義のほうにも、家庭で用いる歯磨剤やデンタルリンスという形で入っています。何に作用するかという側面については、自宅でのホワイトニングは2種類ある|市販品と歯科の薬剤は何が違うのかに節があります。
Q. 前歯に金属の詰め物が入っています。表の見かたは変わりますか。
A. 解説は、金属製の詰め物や被せ物について、漂白では白くできないと書いています。対応として挙げているのは、歯と同じ色の材料への置き換えです。4番目の範囲には入らないので、その先の処置が関わってきます。
薬剤で色が変わるのは自分の歯の部分です。セラミックや差し歯のように、材料が人工のものは対象から外れます。置き換えるかどうかも含めて、相談の場で詰める部分です。
Q. 上から順に、ひととおりためしていくものですか。
A. 解説には、満足できる効果が得られるのであれば、という条件が置かれています。より侵襲の少ないほうを選びたい、というのはこの条件のもとでの話です。どこから始めるかは、色の出どころを確かめてからになります。歯面研磨で戻る例と、漂白では届かない例が、どちらも同じ解説に出ているとおりです。何から決めていくかという段取りは、ホワイトニングは何から決める? 迷わないための決定の順序が先に見ています。
まとめ
表のどのあたりを見ているかが分かれば、次に確かめることは1つです。自分の歯がその位置に合っているかどうか。そこから先は診てもらう側ですが、いまの色を記録しておくことなら、その前にできます。
出典
大阪心斎橋矯正歯科のホワイトニング
通院の負担を抑えたい方に向けて、オンライン診療と自宅でのケアで進めるホワイトニングをご用意しています。3Dスキャンで採得した歯型からオーダーメイドのマウスピースを作成し、歯科医師の診断のもとでホワイトニング剤と知覚過敏抑制剤をお届けします。
- 診察はオンラインで完結。マウスピースをお持ちの方は来院いただく必要がありません
- 歯型に合わせたオーダーメイドのマウスピースで、薬剤を歯の隅々まで行き渡らせます
- しみる症状に備えた知覚過敏抑制剤を同梱。経過はLINEでご相談いただけます
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月から11,000円/月(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります



